とりあえず高めの価格で売りに出してみる
売主様にとって売却物件は、共に暮らし長く生活をともにした思い入れのあるものです。
「相場は確かにわかるけれど、最初だけでも高めの価格で売り出してみたいな」
というお気持ちも十分に理解できるところです。
しかし、売却すると決めたからには、そのような迷いは禁物です。
結局その価格では売れなくて、売れる時期を逃してしまい、
最初に検討した相場よりさらに低い価格で"処分"せざるを得なくなったという実例を、
我々不動産業者は嫌というほど見て来ているのです。
一切の迷いを捨て、『とにかく早期に売り抜くのだ』という意識を持ってください。
それこそが賢い売却への道なのです。
インターネットが普及したことが、余計に市場の価格統制を進めてしまいました。
パソコンでも携帯端末でも、売主様と同様、
買い手となるお客様側も様々な情報を容易に手に入れることができるからです。
誰でも簡単に相場を知ることができる、そんな時代なのです。
そんな状況下で、「相場よりも高い」物件を買う人などいません。
それがよほどプレミアムなものであれば、少しは話も違うかも知れませんが。
要するに、売れたとしても販売期間が長期化する可能性が極めて高いということです。
販売期間の長期化はさらなる悪循環を引き起こし、
"売れ残り物件"という悪いイメージが定着し、
適正価格に下げても既に"問題あり物件"の烙印を押され、
売れにくくなってしまう場合があります。
さして、「売れ残り物件だから、もっと価格交渉できるかも」と、
さらなる値引きを要請されるのです。
どうしても高めの価格で売り出すという場合は、どのくらいの問い合わせがあるのか、
内覧希望者はどのくらいいるのか、具体的に検討しているお客さんがいるのかを、
日々チェックすることです。
早めに状況を判断して、早い段階で適正価格に下げも早々に売り抜きことが大切です。